名前の決め手

調査レポート

画数の吉凶は、いつ・どこから来たのか。

名づけで画数を気にする人は半数を超えます。その「画数」がどこから来たのかを、確かめられた範囲で整理しました。

いまの姓名判断は、いつからあるのか。

画数で見る方法は明治に生まれ、いまの形は昭和4年(1929年)に発表されました。

苗字と名前の画数で吉凶を見る方法は、明治の日本で生まれたとする研究があります。数の吉凶で名前を見る本の初出は1893年とされ、1901年には新聞の連載で流行しました。

画数を5つの数(天格・人格・地格・外格・総格)に分け、1〜81 の数で吉凶を見る今の形は、熊﨑健翁が昭和4年に発表し、婦人雑誌と同じ年の著書で広まりました。いまの名づけ本や鑑定の多くは、この形をもとにしています。

つまり、何百年も続く言い伝えではなく、およそ100〜130年前に形になった方法です。流派ごとの違いは 流派の一覧 にまとめました。

なぜ、数え方が分かれたのか。

戦後に字の形が変わり、「どの字で数えるか」が分かれたためです。

  • もとの方法は、旧字体(正字)に直し、部首を本来の字の画数で数えます(さんずいは「水」で4画)。
  • 戦後、ふだん使う字は新字体になりました。昭和42年(1967年)には、新字体のまま数える方法が作られています。
  • 部首の数え方には、当時から異論がありました。さんずいを4画とする数え方は、それ以前の占いでは3画で数えていたため、発表のころに批判されたという指摘があります。

このため、同じ名前でも本やサイトで結果が違います。違いの中身は 数え方のちがい に、字ごとの画数は 新字体と旧字体の対応表 にまとめました。

1〜81 の吉凶は、どの本でも同じなのか。

大半は同じですが、81個のうち21個は表によって分かれます。

公開されている4種類の表を突き合わせると、吉とする数が35個、凶とする数が25個は一致しました。残りの21個は、表によって吉にも凶にもなります。当サイトは、この21個を「半吉」としています。

1〜81 の表の全部を見る →

画数に、科学的な裏付けはあるのか。

確認できていません。

画数が人生を左右することを示した調査や研究は、見つかりませんでした。表が流派で分かれること自体も、決まった根拠が無いことを示しています。

それでも、名づけを後悔した親の理由の1位は「画数がよくなかった」でした。調べずに決めて、あとで気になる。画数の実際の働きは、ここにあると考えています。 だから当サイトは、画数を「信じるかどうか」ではなく「調べたうえで決めた」と言えるための材料として扱います。

分かっていないこと

  • 1〜81 のそれぞれの数に吉凶が割り当てられた、もとの理由。広めた団体は「易学をもとに考えた」と説明していますが、もとの書物は示されていません。「中国の宋の時代の図がもと」という説も、裏づけになる資料は見つかりませんでした。
  • 新字体で数える方法の、部首や1画を補う扱いの細部(流派の公式の説明と、紹介サイトの説明が食い違う所があります)。

出典: 小林康正「姓名学の誕生」京都文教大学『人間学部研究報告』10(2008年)、岡田誠「熊崎式姓名判断の源流」『人体科学』32巻1号(2023年)、各流派・各サイトの公開ページ(2026年10月に確認)。当サイトは、特定の流派を採用しているわけではありません。

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